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2025年10月28日

読書記録

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先日読み終わった道尾秀介さんの「N」が先駆的で面白い小説でした。
数編の短編から成るそれぞれ主人公の違う物語ですが、最初のページに「この本のガイド」として、下記のようなことが書かれています。
「この物語はどの順番からでも読むことができ、読む順番によって全く違う話が完成する」
まず最初のページのこの部分を読んで、わくわくが止まりませんでした。
つまりどこから読むのも読者次第であり、それによっては登場人物に抱く印象が全くことなってしまうということです。
人によっては何回でも違う順番で読み返したくなるような、そんな作品です。
それぞれの話がそれぞれのどこかしらに繋がっていて、それを発見しながら読むのも面白いです。

そして面白いギミックとしてもう一つ、作品一つ毎に逆さまに掲載されています。
文章で説明するのが難しいのですが、1つ目の作品は74ページから始まり1ページで終わります。
つまり、逆さまに掲載されているのです。
2つ目の作品は75ページから100何ページまで…というようにその都度逆さにしながら読んでいく必要があります。
これまた斬新で面白いですよね。
またタイトル「N」を見てもらうと分かりますが、逆さまにしても「N」ですよね。
そして表紙もどちらから見ても同じに見えるようにデザインされていて、これまた面白いです。

作者の意図として合っているか分かりませんが、恐らく人の印象は見る角度によって異なることを伝えたくて、こうしたギミックを用いたのではないか…と考えます。

内容としては一つ一つの作品の作りこみがしっかりされていてとても面白かったです。
ただ最初に過度に期待させすぎる説明があったため、拍子抜けのところもありました。
思ったよりも読む順番で話の印象は変わらないような…と思ってしまいました。
普通に短編集としての完成度は高いので、作品の内容としてはとても面白かったです。
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